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新体操団体フェアリー 泥臭い妖精たちがコロナで試された絆

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無観客で関係者だけ集まり開かれた東京五輪のテストイベントでフープ・クラブの演技を披露する新体操団体の日本代表「フェアリージャパン」の選手たち=東京・有明体操競技場で2021年5月8日、宮間俊樹撮影
無観客で関係者だけ集まり開かれた東京五輪のテストイベントでフープ・クラブの演技を披露する新体操団体の日本代表「フェアリージャパン」の選手たち=東京・有明体操競技場で2021年5月8日、宮間俊樹撮影

 満面の笑みと息の合った華麗な演技。新体操日本代表「フェアリージャパン」の団体総合は、8位だった2016年リオデジャネイロ五輪以降、世界選手権で17年に銅メダル、19年に銀メダルを獲得し、躍進を続けている。その裏には昭和の「スポ根マンガ」のように泥臭く、過酷な練習があった。

「一人の時間はトイレの時だけ」

 新体操は演技の難度を示すDスコア(演技価値点)、技の出来栄えを示すEスコア(実施点)の合計点を競う。18年のルール改正でDスコアの上限が撤廃され、多くの技を入れることが求められている。2分15~30秒の演技は息をつく間もないほどめまぐるしい。山崎浩子強化本部長は「もうこれ以上技が入る隙間(すきま)はないと言いながら、2点、3点と増やしている」と苦笑いだ。

 超高難度の構成の完成度を上げるには、練習しかない。フェアリーたちの練習は、基礎となるバレエのレッスンなど連日8時間にも及ぶ。演技の練習では投げて、走って、受けて、回って――。フープやクラブの手具と選手が複雑に交差する。1種目を通すだけで、「はあ、はあ」と選手の大きな息切れが響く。でもすぐに「もう一回お願いします」と踊り出す。水を飲む以外はほぼ休みなく2、3時間も踊り続ける。

 ひたむきに練習に励んでも、ずっと踊り続けていると集中力が切れ、体の動きに緩みが出る。口には出さずとも、「疲れた」「難しい」……。そんな思いがこわ張った表情から読み取れる。そんな選手の様子を日本代表の山口留奈コーチ(28)は見逃さない。

 「そんなに難しそうにやらないで」「今、正しくやらないと。後で頑張ろうとしてどうするの」

 山口コーチの厳しい声に…

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