新体操団体フェアリー 泥臭い妖精たちがコロナで試された絆
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

満面の笑みと息の合った華麗な演技。新体操日本代表「フェアリージャパン」の団体総合は、8位だった2016年リオデジャネイロ五輪以降、世界選手権で17年に銅メダル、19年に銀メダルを獲得し、躍進を続けている。その裏には昭和の「スポ根マンガ」のように泥臭く、過酷な練習があった。
「一人の時間はトイレの時だけ」
新体操は演技の難度を示すDスコア(演技価値点)、技の出来栄えを示すEスコア(実施点)の合計点を競う。18年のルール改正でDスコアの上限が撤廃され、多くの技を入れることが求められている。2分15~30秒の演技は息をつく間もないほどめまぐるしい。山崎浩子強化本部長は「もうこれ以上技が入る隙間(すきま)はないと言いながら、2点、3点と増やしている」と苦笑いだ。
超高難度の構成の完成度を上げるには、練習しかない。フェアリーたちの練習は、基礎となるバレエのレッスンなど連日8時間にも及ぶ。演技の練習では投げて、走って、受けて、回って――。フープやクラブの手具と選手が複雑に交差する。1種目を通すだけで、「はあ、はあ」と選手の大きな息切れが響く。でもすぐに「もう一回お願いします」と踊り出す。水を飲む以外はほぼ休みなく2、3時間も踊り続ける。
ひたむきに練習に励んでも、ずっと踊り続けていると集中力が切れ、体の動きに緩みが出る。口には出さずとも、「疲れた」「難しい」……。そんな思いがこわ張った表情から読み取れる。そんな選手の様子を日本代表の山口留奈コーチ(28)は見逃さない。
「そんなに難しそうにやらないで」「今、正しくやらないと。後で頑張ろうとしてどうするの」
山口コーチの厳しい声に…
この記事は有料記事です。
残り1460文字(全文2154文字)
時系列で見る
-
米国ゴルフ姉妹が目指す金 圧巻のプレーを見せる妹は単独首位
327日前 -
「お家芸」で予期せぬ完敗、有終の美飾れず 男子50キロ競歩
327日前 -
喜友名諒が金メダル 空手日本勢初、沖縄出身者初 男子形
327日前 -
4位の楢崎智亜、得意種目の欲が生んだ力み スポーツクライミング
327日前 -
満点連発 14歳の全紅嬋、異次元の演技で金メダル 女子高飛び込み
327日前 -
日本の新お家芸・男子50キロ競歩、東京五輪で最後になったワケ
327日前 -
吉田沙保里さん破ったマルーリス衰えず 米国初、2大会連続メダル
327日前 -
ロシア国営テレビがLGBT選手を中傷 BBC報道 IOCが調査
327日前 -
突然の体調不良も諦めず 50キロ競歩の川野将虎、粘って6位
327日前 -
新体操団体フェアリー 泥臭い妖精たちがコロナで試された絆
327日前 -
丸尾知司は32位 男子50キロ競歩
327日前 -
男子50キロ競歩 川野が6位入賞
327日前 -
川野将虎は6位 日本勢2大会連続のメダルならず 男子50キロ競歩
327日前 -
五輪エジプト選手、宿泊先の女性従業員に迷惑行為か 帰国後処分
327日前 -
男子50キロ競歩・丸尾知司 「良い弟で兄」のメダリストとの絆
328日前 -
「いろんな人に勇気を」レスリング・須崎優衣へ、両親の願い
328日前 -
五輪選手の活躍はすごいが チャラにできぬ失態 立川談四楼さん
328日前動画あり -
「和む」と話題の「カタカナ」ウエア デザインに込められた「愛」
328日前 -
陸上で戦後初の複数メダル 競歩王国・ニッポン誕生の理由
328日前