弾圧続くベラルーシ 「冷たい内戦」が国を分断する現状とは

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ルカシェンコ大統領は抗議活動を抑え込んでいるが、支持層は3割程度との見方もある=ミンスクで2021年8月5日、AP
ルカシェンコ大統領は抗議活動を抑え込んでいるが、支持層は3割程度との見方もある=ミンスクで2021年8月5日、AP

 国にとどまって拘束されるか、それとも亡命してでも活動を続けるのか――。ベラルーシのバレリー・カルバレビッチ氏(66)はルカシェンコ大統領の強権政治が続く中でも母国にとどまり、政権に批判的なコメントを続ける数少ない政治学者だった。だが、7月16日、自身が解説員を務めるラジオ局が抗議活動への資金の流れを調べる一環として捜索を受けたことを知ると、苦渋の選択を迫られ、その日のうちに荷物をまとめて隣国ウクライナに脱出した。

脱出する国民後を絶たず

 2020年8月の大統領選後に起こった大規模な抗議活動に対し、当局の弾圧が続く中、迫害を逃れるためにベラルーシから周辺国に脱出する国民が後を絶たない。東京オリンピックでも代表チームを批判した陸上女子のクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手(24)が隣国ポーランドへの亡命を余儀なくされた。

 カルバレビッチ氏は「政権は大量の政治亡命を望んでいる。国を去るのは最も活動的で不満をためた人たちで、彼らがいなくなることで新たな抗議が起こる可能性が低下するからだ」と指摘する。

 ルカシェンコ氏は1994年…

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