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まっすぐに生きるプロランナー・大迫傑の矜持

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東京マラソンで日本記録(当時)を更新し、日本選手1位でフィニッシュする大迫傑=東京都千代田区で2020年3月1日、喜屋武真之介撮影
東京マラソンで日本記録(当時)を更新し、日本選手1位でフィニッシュする大迫傑=東京都千代田区で2020年3月1日、喜屋武真之介撮影

 実業団を異例の1年で退部し、プロランナーに転向した。米国を拠点に練習するのは自らの道を切り開くための決断だった。男子マラソンの前日本記録保持者はまっすぐに生きている。東京オリンピック代表、大迫傑(30)=ナイキ=の言葉を聞くと、そう感じる。

注目集める発信力「ドラマはいらない」

 新型コロナウイルス感染拡大で五輪が1年延期となった2020年、大迫はチームの垣根を越えて世界で戦える選手を生み出す試みを始めた。「Sugar Elite(シュガーエリート)」と名付けたプロジェクトで、夏に約1週間、大学、高校のトップ選手と少人数でキャンプを実施。小学生には練習方法を伝え、夢をつかむための考え方などについて語り合った。

 五輪を控えた現役選手の取り組みとしては異例に映るが、「引退してからだと無理だと思う」。トップ選手がどう練習し、どんな姿勢で競技に取り組んでいるのか、多くの人に知ってもらいたかった。

 陸上界屈指の16万人超のフォロワーがいる自身のツイッターでは、率直な思いを届けている。

 「強く速くなるために当たり前のことを始めよう」「ドラマはいらない 必要なのは過程と結果」「第三者に不本意なフィルターをかけられない、生の声って大事だなと思いました」

 日本陸上競技連盟やマスコミなどに対しても、直言をいとわない。

「単純に強くなりたい」

 「メディアに出てくるまんま、ですよ」。早稲田大時代から担当する五味宏生トレーナーは笑う。…

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