亡命したベラルーシのオリンピック選手　大統領「操られていた」

　ベラルーシのルカシェンコ大統領は9日、不正を訴える大規模な抗議活動を引き起こした2020年の大統領選から1年となったことを受け記者会見を開き、選挙が「完全に透明で民主的だった」と自らの勝利を強調した。自身が「独裁者」であることも否定し、抗議参加者への弾圧も「ない」と主張するなど、8時間以上にわたって持論を展開し、大統領としての正当性を訴えた。

　ルカシェンコ氏は会見で、自身の6選が発表された大統領選について「ある者がクーデターを準備していた」と反体制派を批判。抗議活動も「平和的でなかった」と主張し、参加者が「国外から支援を受け、武器などを持ち込んだ」と非難して治安当局による強硬な取り締まりを正当化した。自分を支持しない国民が人口の約5％に当たる「51万人にとどまる」との見方も示し、多くの勾留経験者が被害を訴えている拘置所での拷問について…