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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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アフガンで支配地域広げるタリバン 米軍撤収で力の空白、軍閥も呼応

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タリバンとの戦闘の前線に向かう軍閥の兵士=アフガニスタン西部ヘラートで2021年7月29日、松井聡撮影
タリバンとの戦闘の前線に向かう軍閥の兵士=アフガニスタン西部ヘラートで2021年7月29日、松井聡撮影

 アフガニスタンで主要都市を次々と支配下に置く旧支配勢力タリバンは12日、西部の要衝ヘラートを制圧したと表明した。また、ロイター通信は13日、南部カンダハルも制圧されたと伝えた。国内第3、第2の都市の陥落は、アフガン政府にとり大打撃だ。急速な事態悪化を受け、米国防総省は12日、首都カブールの大使館員ら米政府職員の退避を支援するため、米兵3000人をアフガンに緊急増派すると発表。31日の駐留米軍完全撤収を前に、アフガン情勢は緊迫している。

 ヘラート陥落の2週間前、7月29日に街へ入ると、タリバンは周辺の農村地域の支配を固め、州都を目指しているところだった。

 「タリバンがまた1キロ前進してきた。再び防衛ラインを下げるしかない。すぐ前線へ」。反タリバンで政府軍と共闘する地元軍閥幹部が、街中の拠点で「出陣」を告げた。待機中の戦闘員は、直ちにAK47などの銃やRPG(携行型対戦車砲)を手に取り、バンやトラックに分乗した。

 「米国はこちらが準備する時間を作らずに一気に出て行った。タリバンに攻撃許可を与えたようなものだ」。前線で指揮を執る地元軍閥トップの父イスマイル・ハーン氏に代わって取材に応じた息子のサイエド・タハ氏(30)がぶちまけた。

 ハーン氏は旧ソ連によるアフガン侵攻(1979~89年)の際に勇名をはせたムジャヒディン(イスラム聖戦士)司令官の一人。国際社会の後ろ盾で誕生したカルザイ前政権で閣僚も務め、タリバンとは敵対する。現地の記者によると、ハーン氏の軍閥は2000~300…

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