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「もう限界だ」 感染再拡大に「花形職場」航空業界が悲鳴

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航空各社はコロナ禍で業績悪化が続いている=羽田空港で2021年6月4日午後、中津川甫撮影
航空各社はコロナ禍で業績悪化が続いている=羽田空港で2021年6月4日午後、中津川甫撮影

 新型コロナウイルスの感染急拡大で、日本経済の先行きに再び暗雲が垂れこめ始めた。政府は年内に経済がコロナ禍前の水準を回復するシナリオを変えていないが、1年以上にわたって需要減に耐え続けてきた業界からは「もう限界だ」と悲鳴があがる。

 航空業界も苦境業種の一つだ。コロナ禍の長期化で給与の大幅カットや他業種への出向など社員の人生設計は大きく狂った。「花形職場」と言われていた航空業界でいま、何が起きているのか。現場をまわると一向に収束しないコロナ禍に対する強い危機感といら立ちが見えてきた。

大手1000人超を他業種に出向

 「いらっしゃいませ」。「横浜トヨペット」東名川崎店(川崎市)では、都築光さん(25)が柔らかい笑顔で客を迎えている。本業は日本航空の客室乗務員。コロナ禍でフライト数が激減し、日航から紹介を受けて2021年4月に出向し、半年間の期限付きでショールームのスタッフとして働いている。

 客室乗務員は憧れの職業だった。日航に入社後、必死に接客の経験を積んできたものの、自動車の知識はあまりない。「車が壊れた」と相談を持ち掛けられても対応できず、落ち込むことも少なくない。「飛行機内での出会いは一期一会。一方、自動車販売店はお客さまと長い関係性を築くことが重要になる。同じ接客でも違いがあり、いまも苦労しています」

 コロナ禍で世界から旅客需要が一斉に消失した。航空各社は生き残りをかけ、ギリギリのコストカットを続けている。日航は社員の雇用を維持するため、グループ全体で約1800人を約170の企業・団体に出向させた。ANAホールディングス(HD)も累計約1150人が約250の企業・団体に出向している。

 ANAHDの中核である全日空が21年度の夏冬のボーナスをゼロにするなど社員の給与水準も大幅に下がった。先の見えない状況に現場からは諦めにも似た悲痛な声があがる。

「自然と涙が」現場の苦悩

 「誇りに思っていた仕事が減り、…

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