特集

「9.11」後の20年 米同時多発テロ20年

米同時多発テロから20年。特集記事や写真・動画で振り返ります。

特集一覧

「9・11」後の20年

緊迫・米軍撤収直前ルポ/中 「どうやって戦えというんだ」 アフガン政府軍元兵士

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
タリバンとの戦闘から離脱した際の様子を語る元政府軍兵士のアブドルさん=首都カブールで2021年8月2日、松井聡撮影
タリバンとの戦闘から離脱した際の様子を語る元政府軍兵士のアブドルさん=首都カブールで2021年8月2日、松井聡撮影

食料、援軍、給料なく

 タジキスタンとの国境に近いアフガニスタン北部クンドゥズ州。6月初旬のある夜、アフガン政府軍兵士のアブドルさん(24)は他の兵士20人と共に林の中で数百メートル先にあるタリバンの拠点を急襲する機会をうかがっていた。

 林に入って5日目。届けられると聞いていた食料や水は来ず、持参した食料も尽きていた。近くの水路の水を飲んで空腹をしのぐしかなかった。「明日にはもう戦えない」。そんなことを考えていた時だった。

 ドーン、シュー、ドーン――。突如、静寂を切り裂いてRPG(携行型対戦車砲)の砲弾がさく裂した。その直後、目の前に数百人はいるとみられるタリバンの戦闘員が一斉に姿を現した。政府軍はタリバン側に急襲を察知され、返り討ちにされたのだ。上官からは「タリバンの人数は最大でも数十人程度」と聞いていた。部隊長が無線で司令官に援軍を要請したが「すぐには送れない」と断られた。

この記事は有料記事です。

残り968文字(全文1361文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集