建築 東京五輪開会式の演出 建築出身デザイナー起用=評・五十嵐太郎

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種田陽平氏と佐藤オオキ氏がデザインした東京オリンピックの聖火台とメインステージ=国立競技場で7月23日、佐々木順一撮影
種田陽平氏と佐藤オオキ氏がデザインした東京オリンピックの聖火台とメインステージ=国立競技場で7月23日、佐々木順一撮影

 関係者の相次ぐ辞任によって注目された東京オリンピックの開会式と閉会式は、断片的な場面をつぎはぎした統一感の欠如が印象的だったが、デザインの点から評価すべき点をいくつか挙げたい。まず、森山未來の鎮魂のダンスである。彼は五輪の直前、岡田利規作・演出の「未練の幽霊と怪物」において、競技場の計画案が白紙撤回されたザハ・ハディドの役を演じ、その無念を舞によって表現していたからだ。もちろん、開会式はコロナ等で亡くなった人らに捧(ささ)げたものだったが、その舞台を知っていると、ザハの亡霊が重なって見える。

 また無数のドローンによる地球はオリジナルではなく、海外製の既存プログラムということで批判されたが、二次元のエンブレムを三次元化したことは良かった。なぜ、それが可能になったかというと、野老朝雄が精緻に考案した組市松紋の幾何学パターンが多様に展開しうる汎用性(はんようせい)を持っていたからである。ちなみに、彼は建築出身のデザイナーであり、しかもザハと同じく、ロンドンの建築学校AAスクールで学んでいた…

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