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大阪のコロナ「東京と同じ状況に」忽那賢志教授 収束への一手とは

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2020年のインタビューで新型コロナウイルスについて語る忽那賢志氏=東京都新宿区で同年1月21日午前10時51分、金秀蓮撮影
2020年のインタビューで新型コロナウイルスについて語る忽那賢志氏=東京都新宿区で同年1月21日午前10時51分、金秀蓮撮影

 国内有数の医療拠点「国立国際医療研究センター」(東京都)の感染症医として新型コロナウイルス対策に取り組み、7月に大阪大大学院教授に就任した忽那賢志(くつな・さとし)氏(42)が毎日新聞のインタビューにオンラインで応じた。コロナ対策で大阪府にも助言を行う立場から、感染拡大が止まらない現状を「かなり危険なところに来ている」と厳しい見方を示した。感染を収束につなげるための方策について踏み込んだ見解も示した。(後段でインタビュー内容を詳報)

 府内では20日、4日連続で過去最多を更新する2586人の新規感染者が確認され、収束の気配が見えない。

 忽那氏は「ワクチンの効果もあって高齢者の感染者が減り、重症化するケースも少なくなっている。感染者の中心は20~30代になり、高齢者に代わって40~50代が多く入院し、重症化するようになっている」とし、高齢者が感染の中心となった第4波との違いを指摘。全府民885万人のうち、2回のワクチン接種を済ませたのは19日時点で32・3%(286万人)にとどまり、「20~30代の若い世代にまで接種が進まなければ、根本的に流行は抑えられないだろう」とみる。

 第4波の反省を踏まえた府の現在の対応については「重症病床のさらなる確保が進むなど医療提供体制はある程度強化された」と歓迎。コロナから回復した患者を別の一般病床に移し、コロナ病床の効率的な利用を進める仕組みづくりも評価した。

 ただ、4回目となる緊急事態宣言には「慣れてしまい、府民の心にあまり響かなくなっている。特に若い世代にいかにメッセージを届けるかについては私も悩んでいる」と効果の薄れを懸念した。

ロックダウンの法制化も選択肢

 収束に向けた次の一手をどう考えるのか。「宣言を続けるだけで感…

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