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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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実は米国の関与を求めていた 中国はアフガン情勢をどうみるのか

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ロシア軍との合同演習に臨む中国軍のヘリコプター。中露両国はアフガン情勢を注視している=中国寧夏回族自治区で2021年8月13日、ロシア軍提供・AP
ロシア軍との合同演習に臨む中国軍のヘリコプター。中露両国はアフガン情勢を注視している=中国寧夏回族自治区で2021年8月13日、ロシア軍提供・AP

 米国が強く関与してきたアフガニスタンのガニ政権の崩壊は、中国にとって機会とリスクの両面がある。そのため、中国政府はタリバン主導の新政権が国内をテロの温床とせず、安定化できるかどうかを注視し、関与の度合いを決めようとしている。9月には中露やパキスタンなどが加盟する上海協力機構(SCO)の首脳会議が予定されており、中国はこうした枠組みも活用し、アフガンの安定化を働きかけるとみられる。

 中国の王毅国務委員兼外相は19日、ラーブ英外相との電話協議で「国際社会はタリバンに圧力を加えるのではなく、肯定的な方向に進むよう励まし、導くべきだ。中国は内政干渉はしないが、アフガン問題について引き続き建設的役割を果たしていく」と語った。

 中国にとって最大の懸念は、アフガンがテロの温床となり、それが中国に飛び火することだ。7月28日には、王氏とタリバン幹部のバラダル師が中国東北部の天津で会談。王氏はウイグル独立派組織「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)と一線を画すようタリバンに求めた。これに対しタリバン側は「アフガン内のいかなる勢力が中国の領土に危害を与えることも許さない」と述べたものの、テロ集団との関係断絶には触れなかった。

 そもそもアフガンの政権崩壊前の中国は内政の混乱を警戒し、米国のアフガンへの関与を継続するよう要求していた。王氏は7月14日にタジキスタンで開かれたSCO外相会議で、アフガンからの米軍撤収に関連し「(アフガンで)米国は自らの責任を縮小してはならない。ただ歩き去って、残された重荷を周辺国に押しつけるべきではない」と主張している。

最大の関心はテロ流入阻止

 しかし、アフガンでの政権崩壊が現実となり、中国には…

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【アフガン政権崩壊】

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