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人はときに何となく、ときに必死に生きている。でも、その暮らしに国家や政治が関わり、取り返しのつかないことになることがある。生き方を決めるどころか、家族に会う機会さえ奪う。人は国家からどこまで自由でいられるのか。歴史の奔流にさらされた個人の運命を撮ってきたドキュメンタリー映像の監督、島田陽磨さん(45)が北朝鮮を舞台にした新作を語る。
タイトルは耳なじみがいい。「ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。」。この夏封切りの115分のドキュメンタリーだ。チラシの文句には<姉が北朝鮮にいるなんて、誰にも言えなかった>とある。優しかった20歳も上の姉は朝鮮出身の男性と結婚し、自分がまだ9歳のとき、北朝鮮に渡った。そんな姉を捜し求める旅の物語だ。
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