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佐々木盛綱 最も長く難しい首実検=小玉祥子

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松本幸四郎=小玉祥子撮影
松本幸四郎=小玉祥子撮影

 「近江源氏先陣館」は敵味方に分かれて戦う近江源氏の佐々木盛綱、高綱兄弟が主人公。明和6(1769)年に人形浄瑠璃で初演され、翌年に歌舞伎になった。全九段の中の人気場面が八段目の「盛綱陣屋」だ。

 鎌倉時代の設定だが、モデルは大坂夏の陣。盛綱の属する鎌倉方は徳川方、高綱の京方は豊臣方で、盛綱は真田信幸(信之)、高綱はその弟、真田幸村、北條時政は徳川家康を想定している。

 盛綱の子、小三郎が高綱の子小四郎を生け捕りにして陣屋に戻る。盛綱は息子を捕虜にされた高綱の動揺を防ぐため、母の微妙(みみょう)に小四郎を切腹させるように頼む。高綱戦死の知らせが入り、盛綱が時政の前で高綱の首実検をしようとした時、首を見た小四郎が父の後を追うと言って切腹。首は偽物だったが、盛綱は首を本物に見せようとした高綱親子の計略と見抜き、高綱の首と断言する。

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