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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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「私たちの現実知って」日本留学経験のアフガン人女性、悲痛な訴え

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アフガニスタンの首都カブールをパトロールするタリバンの戦闘員たち=2021年8月19日、AP
アフガニスタンの首都カブールをパトロールするタリバンの戦闘員たち=2021年8月19日、AP

 「私たち女性が今どんな思いをしているのか、世界中の人に知ってほしい」。日本に留学経験のあるアフガン政府職員のワジハさん(31)は21日、日本からのオンライン取材に、強くはっきりとした口調で、そう訴えた。ワジハさんはタリバンが実権を掌握した首都カブールで、自宅から出られず、職場に戻ることも許されない状態が続いている。

 タリバンがカブールの入り口まで侵攻してきた15日、ワジハさんはいつも通り出勤し、生後11カ月の娘を職場の事務所内の保育園に預けて仕事をしていた。午前11時ごろ、母から「とにかく今すぐ家に帰ってきて」と緊迫した声で電話がかかってきた。

 幼い娘を抱き、迎えに来てくれた夫と自宅を目指した。外は一刻も早く家に帰ろうと、慌てふためいて走る人々であふれていた。タクシーがつかまらず、うだるような暑さの中を、1時間以上歩いて帰宅した。

 ワジハさんはアフガンの大学を卒業後、政府機関の事務所で働いてきた。キャリアアップを目指して外国の大学院で学べる奨学金制度を探していたところ、日本の国際協力機構(JICA)が行政官らを研修員として日本の大学に受け入れるプロジェクトを実施していることを知った。遠い見知らぬ国への渡航を家族は心配して反対したが、ワジハさんの意志は固く、家族も日本の治安の良さを知ると認めてくれた。選抜試験に合格し、2017年、日本に渡った。

 大学院では3年間、ジェンダー問題について研究した。原点は幼いころに経験した前回のタリバン政権時代(1996~01年)だ。当時、タリバンは女子への教育を禁じていた。しかし、隠れてひそかに自宅で少女たちに勉…

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【アフガン政権崩壊】

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