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藤原章生のぶらっとヒマラヤ/32 情熱は続くのか

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最終キャンプ手前の最後の斜面。午後2時前、太陽が頂上の向こうに隠れると突然寒くなる=2019年10月10日、藤原章生撮影
最終キャンプ手前の最後の斜面。午後2時前、太陽が頂上の向こうに隠れると突然寒くなる=2019年10月10日、藤原章生撮影

 老後の話を続ける。

 10年ほど前、ローマでジュゼッペ・デリタさんという名の当時77歳の評論家と世代について話をしたことがあった。「しょぼくれる」という言葉を聞くと、どういうわけか、それとは正反対のテカテカした彼のだるま顔と、やや大仰な言葉が浮かんでくる。

 「得する世代、損する世代? ばからしい。じゃあ、俺はなんなんだ。おそらく十分な年金をもらえる最後の世代で、まあ得をするかもしれない。だが、俺はそんなふうには考えない。養わなくちゃならない親たちは長生きで、介護が大変で、子供たちはどうだ。誰一人働かないし、まともな職にありつけやしない。孫も同じくだ。俺の年金でギリギリ3世代が暮らしているんだよ。どの世代が得したもなにもないだろう、え?」

 以前、怒鳴り声を秘書に録音され話題になった豊田真由子元衆院議員の声、「違うだろー!」ではないが、「何とかなるだろー!」という楽観が私の普段のルーティン、基本感覚になっている。

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