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本塁打王に近づく二刀流 大谷選手、球界の合理化にあらがう革命児

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米大リーグのオールスター戦に史上初の投打先発出場したエンゼルスの大谷翔平選手。青のユニホームが誇らしい=米コロラド州デンバーで7月13日、共同
米大リーグのオールスター戦に史上初の投打先発出場したエンゼルスの大谷翔平選手。青のユニホームが誇らしい=米コロラド州デンバーで7月13日、共同

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手(27)が、投打の「二刀流」で全米を熱狂させている。18日には投手として自己最多の8勝目を挙げ、打席では今季40本目を放って「大台」一番乗りを果たした。日本人初のメジャー本塁打王にまた一歩近づいた大谷選手は、無限の可能性を感じさせてくれる。

 2019年3月、深夜に約90分続いたイチローさんの引退会見。大谷選手について「世界一の選手にならなきゃいけない」と語り、彼はこう続けた。「投げることも打つこともやるのであれば、1シーズンはピッチャー、次のシーズンは打者で、サイ・ヤング賞と本塁打王を取ったら、と想像させるじゃないですか」。サイ・ヤング賞とはメジャーの投手で最高の栄誉とされる最優秀投手賞のことである。

 それから2年余。日本ハム、エンゼルスと大谷選手を取材で追いかけてきたスポーツニッポン野球担当の柳原直之記者は、イチローさんの言葉を改めてかみしめている。「いくら大谷選手でも1シーズンずつ投打どちらかに専念しなければ、タイトル獲得は無理だろうと感じていました。でも、彼はいつも想像をはるかに超えていく。今季はホームラン王と同時にMVPも堅いと思います」。イチローさんが会見で語った夢のような物語、サイ・ヤング賞の受賞も近い将来に実現するかもしれない――柳原さんはそうも言うのだ。

 「ユニコーン」「怪物」。規格外の活躍を続ける大谷選手は、実在しない生き物に例えられる。日本人メジャーリーガーにとってはるかな夢だったはずの最多本塁打のタイトルも今、手中にしようとしている。「いや、大谷選手にとっては、夢でも何でもないですね」。野球選手の投球や打撃フォームを分析する筑波大の川村卓准教授はそう切り出し、…

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