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日雇い仕事、都が中止 今月1カ月「熱中症対策」名目 ホームレスら不信感

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東京都内の公園に暮らす73歳男性=東京都内で7月28日
東京都内の公園に暮らす73歳男性=東京都内で7月28日

 東京都内で生活困窮者の夏場の仕事が失われている。都が初めて、都有地の清掃などの日雇い仕事を8月の1カ月間、休止したからだ。名目は「熱中症対策」だが、取材を進めると別の“事情”も見えてきた。「底辺の人間は切り捨てられる」。ホームレスらに不信感が渦巻いている。

都有地減少、オリ・パラ開催も要因

 「8月は仕事がまったくなくて」。7月中旬の都内の公園。片隅で段ボールを敷き、仲間と身を寄せ合っていたホームレスの男性Aさん(73)がこぼした。

 Aさんは三十数年前、家族を立て続けに亡くしたことで心労を抱え、技術職の定職を離れた。「立ち直ろうと思った時には遅かった」。以来路上で生活し、仕事がある時は建設現場に住み込みで働いた。今の唯一の稼ぎは、都が日雇い仕事を手配する「特別就労対策事業」だ。毎月3~4回働き、月額2万~3万円を得る。稼ぎは食費のほか、荷物を預けるコインロッカー代、悪天候の日をしのぐネットカフェの料金に充てる。

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