- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

(1)チャン・ガンミョン著、小西直子訳『我らが願いは戦争』(新泉社)
(2)オルハン・パムク著、山崎暁子訳『パムクの文学講義――直感の作家と自意識の作家』(岩波書店)
(3)立花隆『立花隆 最後に伝えたいこと――大江健三郎との対話と長崎大学の講演』(中央公論新社)
骨太の政治フィクション
韓国の映画、ドラマ、音楽に圧倒される日々が続いているが、小説もすごい。(1)は、北朝鮮の政権瓦解(がかい)後、念願の「統一」が叶(かな)うかにみえた未来の朝鮮半島が舞台。しかし、「北」は麻薬カルテルが暗躍する腐敗した世界となり、むしろ分断が進む。麻薬組織が絡む物語は南米が舞台だという思い込みが鮮やかに覆された。テーマ選びの嗅覚、読みやすく切れ味ある文体(これは訳者の腕だ…
この記事は有料記事です。
残り492文字(全文820文字)