天才少女が見た夢と執念 先月他界、バイオリン・辻久子さん

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
辻久子さんの写真を前に思い出を振り返る夫の坂田義和さん=大阪市北区で、倉田陶子撮影
辻久子さんの写真を前に思い出を振り返る夫の坂田義和さん=大阪市北区で、倉田陶子撮影

 戦前から活躍し、7月13日に95歳で亡くなったバイオリニスト、辻久子さんの夫、坂田義和さん(85)が10日、大阪市内で毎日新聞などの取材に応じ、辻さんが最晩年まで抱き続けた演奏家としての思いや、音楽人生の転機となった出来事を明かした。

 「辻はデビュー80周年のコンサートを開こうという気持ちでいっぱいだった。ステージに対する執念は誰にもまねできないと思います」と坂田さんは語る。辻さんは1926年、大阪市生まれ。バイオリニストだった父吉之助さんの指導を受け、35年にリサイタルデビューした。38年には「第7回音楽コンクール」(現・日本音楽コンクール)でバイオリン部門第1位になり、「天才少女」として一躍注目を集めた。

 国内外で演奏活動を続け、2008年10月16日、最後となった演奏会では超絶技巧が求められるサラサーテ作曲「ツィゴイネルワイゼン」などを弾ききった。坂田さんによると、翌09年以降、骨折などで体調を悪化させたが、デビュー80周年に向けてリハビリや体力作りを続けていた。

この記事は有料記事です。

残り401文字(全文843文字)

あわせて読みたい

ニュース特集