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「9.11」後の20年 米同時多発テロ20年

米同時多発テロから20年。特集記事や写真・動画で振り返ります。

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「9・11」後の20年

タリバン復権の衝撃 市民生活、悪化の一途 物価急騰、現金も不足

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避難中の子どもに食料を手渡す米兵=アフガニスタンの首都カブールの国際空港で2021年8月21日、ロイター
避難中の子どもに食料を手渡す米兵=アフガニスタンの首都カブールの国際空港で2021年8月21日、ロイター

 イスラム主義組織タリバンが実権を掌握したアフガニスタンで、物価上昇や現金不足など市民生活の混乱が続いている。医療態勢も逼迫(ひっぱく)しており、国際援助機関からは長期にわたる支援が必要だとの指摘も出ている。

 「路頭に迷っている。身の安全を図り、生き残り、家族を養わねばならない。まず何を考えればいいのかも分からない」。元警察官の男性がロイター通信の取材に嘆いた。男性は妻子との6人家族。260ドル(約2万8000円)の月収があったが、タリバンの復権による混乱で職を失った。他の多くの国家公務員と同様に給料の支給が遅れることが多く、この2カ月は受け取っていない。このためアパートの家賃も3カ月にわたり滞納している。妻の指輪などを売って現金に換えようとしたが、市場は閉鎖されており、買い手は見つからなかった。「何もできず、どうしたらいいかわからない」

 タリバンが攻勢を強めるにつれ現地通貨アフガニの対ドル相場は急落。タリバンの全権掌握後は米国や欧州諸国がアフガンへの支援中止を相次ぎ表明し、中央銀行が保有する海外資産の大半も凍結され、アフガニは最安値圏にまで落ち込んでいる。ロイターなどによると、主食の小麦粉、油、米などの価格が数日間で10~20%上昇した。銀行は閉鎖され、現金自動受払機(ATM)にも現金がほとんど残っていないという。国際送金の受け…

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