福岡・商業施設刺殺1年 感情コントロールできなかった少年の16年

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女性が死亡し、刃物を持っていた少年が逮捕される事件があった「マークイズ福岡ももち」=福岡市中央区で2020年8月29日午前9時28分、徳野仁子撮影
女性が死亡し、刃物を持っていた少年が逮捕される事件があった「マークイズ福岡ももち」=福岡市中央区で2020年8月29日午前9時28分、徳野仁子撮影

 福岡市中央区の大型商業施設で2020年8月に買い物中だった吉松弥里(みさと)さん(当時21歳)が刺殺された事件で、殺人罪などで起訴された少年(16)の弁護人は、その内面に向き合おうと少年との接見を重ねている。21年1月の少年審判で少年は「再非行の可能性が高い」と指摘された。弁護人や周辺の取材から見えた少年の過去と今とは。事件から28日で1年となる。

 「感情のコントロールが難しく、一度火がつくと止められない感じだった」。西日本の小さな集落で育った少年の幼少期について、知人はそう振り返る。コミュニケーションが苦手で暴力的な顔をのぞかせていた少年。その一方、猫が好きで、祖母を慕って一緒に散歩したり、草むしりを手伝ったりと優しい一面もあったと周囲は明かす。

 両親が離婚し、小学生のころから児童養護施設などを転々とした。暴力が問題になることもあったという。中学校は通っていなかった。施設で職員に暴力を振るったとして19年に少年院に入り、仮退院直後の20年8月27日、更生保護施設を抜け出し、翌28日に事件が起こった。

 数日後、弁護人の接見が始まった。当初は少し落…

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