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微聞積聞

記者を取り巻く環境はこの35年で激変。昔を思い返し、ちょっと聞いてよってな話や積もる話を、つれづれなるままに書きます。

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微聞積聞

デートの時もハレの日も

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 カラスが鳴かない日はあっても、ポケベルが鳴らない日はなかった。休みの日でも、どこでナニをしていても、容赦なかった。

 以下は同輩から収集した話。楽しみにしていたボブ・ディランのコンサートに行ったら、5分置きにポケベルが鳴る(振動する)ので、満足に聴けたのは最後の2曲だけだった、なんてのは序の口。

 結婚式で新郎のポケベルが鳴り出したとか、子どもが生まれて駆け付けた病院で何度も鳴らされたとか、人生の節目だろうとお構いなし。こうなると、鳴らすデスクの人間性が問われる。

 彼女とのデートで高いフランス料理を張り込んだのに、1品目が来たところでポケベルが鳴り、「殺人事件だから現場へ行け」の指令。静かなレストランに「このあと何品も出てくるのに、全部食べろと言うんか!」と彼女の怒鳴り声が響いた――という後輩はその後、花も嵐も踏み越えて結婚したからよかったものの……。

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