再考エネルギー

「隠れメガ」中小太陽光 小分け「低圧」で規制逃れ

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急斜面に設置された太陽光パネルに周辺住民から不安の声も出ている=埼玉県秩父市の市立秩父第一小学校で7月4日、高橋祐貴撮影
急斜面に設置された太陽光パネルに周辺住民から不安の声も出ている=埼玉県秩父市の市立秩父第一小学校で7月4日、高橋祐貴撮影

 脱炭素社会の実現へ、国が普及を急ぐ太陽光発電。各地で「メガソーラー」と呼ばれる大規模な太陽光発電施設と住民間のトラブルが目立つようになっているが、国内の太陽光発電は9割以上が50キロワットに満たない中小規模の施設だ。安全規制が甘く、実態がつかみにくいことで「隠れメガソーラー」のような悪質な規制逃れも横行している。

 埼玉県秩父市の市立秩父第一小学校。7月に現地を訪ねると、その校舎裏にある約40メートルの急な斜面に沿ってパイプが組まれ、太陽光パネルが広がっていた。斜面のふもとには民家に続き、小学校の校庭がある。小学校は地域の避難場所にも指定されていて、近くに住む60代女性は「毎年のように全国で豪雨災害が起きている。いつか大雨で崩れてこないか気になる」とこぼす。

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