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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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早期撤収、バイデン氏が固執 「拙速」批判やまず、支持率最低に

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アフガニスタンの首都カブールの自爆テロで死亡した米兵のひつぎを見守るバイデン米大統領(左)と妻のジルさん=米東部デラウェア州で2021年8月29日、AP
アフガニスタンの首都カブールの自爆テロで死亡した米兵のひつぎを見守るバイデン米大統領(左)と妻のジルさん=米東部デラウェア州で2021年8月29日、AP

 米軍が8月30日、20年近く駐留したアフガニスタンからの撤収を完了した。バイデン米大統領は最後まで早期撤収に固執したが、イスラム主義組織タリバンの早期復権を許し、退避作戦も混乱したことから、「撤収が拙速だった」との批判が拡大。比較的順調だった政権運営に陰りが見え始めている。

 米軍の最高司令官であるバイデン氏は31日午後(日本時間9月1日未明)に撤収完了について演説する予定。しかし30日に公の場でアフガン情勢を語らず、同日夕に出した声明で「米史上最長の戦争」に触れたのは「20年間の駐留が今、終わった」という一文だけ。声明の末尾には、撤収間際に過激派組織「イスラム国」(IS)系の「ISホラサン州」(IS-K)によるテロで死亡した米軍兵士13人の氏名が列挙され、「虚無感」がにじんだ。

 戦争のきっかけとなった米同時多発テロから9月で20年を迎えるのを前に、国民が待望する米軍撤収を円滑に完了する――。バイデン氏が今年4月に公表した計画は着々と進んでいるはずだった。7月上旬には9割以上の撤収が完了。入れ替わるようにタリバンの攻勢が伝えられたが、バイデン氏は「タリバンが全土を制圧することはまずない」と強気だった。

 バイデン氏の夏季休暇を目前にした8月11日午前、ホワイトハウスは沸き立っていた。米上院では10~11日、計4兆5000億ドル(約500兆円)規模の財政支出の土台になる法案が相次いで可決。米政治メディア「ポリティコ」によると、バイデン氏はハリス副大統領とガッツポーズを決め、目玉政策の前進を喜んだ。

 ところが、11日夕にはムードが一変した。…

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