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言葉・ビジョンなき菅政治 「パンケーキを毒見する」でバッサリ プロデューサー・河村光庸さん

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河村光庸さん=尾籠章裕撮影
河村光庸さん=尾籠章裕撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大で医療体制の逼迫(ひっぱく)を招き、菅義偉政権の支持率は報道各社の世論調査で低下の一途をたどる。そんな中で公開されているのが、菅政権の実態に迫ったドキュメンタリー映画「パンケーキを毒見する」。仕掛け人は、時の権力に真っ向から斬り込む映画作りで知られるプロデューサーの河村光庸(みつのぶ)さん(72)である。

公開までの「そんたく」に負けず 映画は自由でなければ

 「パンケーキを毒見する」は東京オリンピック開催中の7月30日から各地で順次公開されている。「多くの人に見てもらいたかったので、秋の衆院選前にどうしてもやりたかった。公開日は10カ月ほど前から決めていた。国民の命よりも、オリンピックを開催して政治利用しようとする菅政権に真っ向からノーを突きつけたかった」と河村さん。8月22日に投開票された横浜市長選の告示前日には、あえて菅氏のお膝元である同市内の映画館で舞台あいさつした。

 作品がテレビで取り上げられることはなかったそうだが、客入りは好調だという。「反応もいい。だいたい満席ですよ。知り合いから『大勢の観客で、最後のエンドロールが終わったら観客から拍手が起こりました。こんな光景、日本映画で今まで見たことないです』と連絡が来ました」とうれしそうだ。コロナで各地の映画館が苦境にあえぐ中、大入りとは確かに珍しい。政権に不満を持つ人たちが作品に引き寄せられているのか。

 作品名は菅氏が就任直後、政治記者たちと好物のパンケーキを頰張りながら懇談したことに由来する。作品では自民党の石破茂、村上誠一郎の両氏、立憲民主党の江田憲司氏といった政治家や元官僚、ジャーナリストらが菅氏について語る。菅氏の過去の国会答弁などを徹底検証し、ユーモアや風刺アニメを交えつつ、その人物像や目指す政治とは何かを探った。

 企画を立ち上げたのは2020年9月、菅政権誕生の直前だ。だが、作品完成まで何度も困難が襲った。

 まず監督…

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