インド独立の父ガンジー 白い布の衣服に秘められた決意と意味は
毎日新聞
2021/9/3 09:00(最終更新 9/3 10:40)
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インド独立の父のマハトマ・ガンジー(1869~1948年)といえば、丸めがねをかけて、白い布の伝統衣装に身を包んだ姿を思い浮かべる人が多いのではないか。手織りの綿布はカディと呼ばれ、インドの人たちにとって「特別な価値が詰まった布」といわれる。どんな秘密が隠されているのだろうか。
非暴力と不服従を唱えたガンジーは、宗主国の英国からの独立運動に身をささげた。20年代以降に提唱したスローガンの一つが「スワデシ」と名付けられた国産品の愛用運動だ。
インドは栽培した綿花を英国に輸出し、英国の工場で加工された布製品を輸入していた。原材料を生産しながらも、宗主国に頼らないと衣服を購入できない支配の構造に置かれていたのだ。またインドでは古くから綿布が生産されてきたが、当時は英国から流入する布製品に押されて織物業が衰退していた。
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