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「医師会が接種後の死亡を報告しないと決めた」ツイートは誤り

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ファクトチェック「誤り」
ファクトチェック「誤り」

 「北海道医師会はじめ各県の医師会がワクチン接種後の死亡報告を上げないことを決めた」――。新型コロナウイルスのワクチン接種後の死亡事例について、こんなツイートが拡散している。しかし厚生労働省の公表資料によれば、医師会は副反応の報告には関わっておらず、北海道医師会など複数の都道府県の医師会も投稿内容を否定した。このツイートは誤りだ(ファクトチェックの判定基準)【大野友嘉子/デジタル報道センター】

 このツイートは「松崎豊」というアカウントが8月25日に投稿した。8月31日現在で約6000回リツイートされ、約8600件の「いいね」が付いている。

 <医療関係者から聞きました。北海道医師会はじめ各県の医師会がワクチン接種後の死亡報告を上げないことを決めた。なぜなら本当の数字を上げると国民がパニックになるから。本当の情報が隠蔽(いんぺい)されることが破滅への第一歩。日本終わった>

 アカウントのプロフィルによると、松崎氏は経営コンサルティング会社の副社長で国会議員の政策担当秘書などを歴任したと記されている。

 まず、ワクチン接種後に患者が死亡した際、どのような手順で国に報告されるのかを整理したい。

 厚労省は、新型コロナのワクチンの接種後に生じる副反応を疑う事例があった場合、予防接種法に基づいて医師や医療機関の開設者に報告を求め、事例を収集している。

 事例は、アナフィラキシーや血栓症、死亡や死亡に至る恐れのあるものなど。接種との因果関係がまだ分からない場合でも、副反応による「疑い」がある場合は報告しなければならない。報告された事例は国の審査機関「医薬品医療機器総合機構(PMD…

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