連載

胆振東部地震3年

 44人が犠牲になった胆振東部地震は6日で発生から3年を迎える。心の傷や葛藤を抱えながら、それでも前に進もうとする人々の姿を追いました。

連載一覧

胆振東部地震3年

それでも、前へ。/2 若者移住、回復の兆し 地元との強い絆、力に 厚真・地域ぐるみで就農支援 /北海道

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
飼育する牛に牧草を与える福島幸太朗さん=北海道厚真町幌里で2021年8月25日、源馬のぞみ撮影
飼育する牛に牧草を与える福島幸太朗さん=北海道厚真町幌里で2021年8月25日、源馬のぞみ撮影

 夏空の下、小高い丘の斜面で数頭の牛が青々と茂った牧草を食べていた。背景には、山々の稜線(りょうせん)。時が止まったような、のどかな風景が広がっていた。

 厚真町北部の幌里地区。奈良県出身の福島幸太朗さん(31)は2017年春、妻智子さん(29)と町内に移り住み、翌18年9月、ここで和牛の繁殖牧場を開業した。最大震度7の巨大地震が襲ったのは、真新しい牛舎に牛を引き入れた4日後だった。

 「何が起こったんだ」。同6日午前3時7分、激しい揺れで目覚めた。夜明けと共にアパートを飛び出し、牧場に向かった。道中、山から崩れ落ちた土砂が行く手を阻む。歩いて乗り越えると、ひしゃげた家や電柱が目に入った。「だめかもしれない」

この記事は有料記事です。

残り1009文字(全文1315文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集