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保健所クライシス

新型コロナの感染者が8月に急拡大した。病院の逼迫もさることながら「前さばき」などをする保健所も崩壊の危機(クライシス)に直面している。中部保健所の現状を報告します。

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保健所クライシス

/上 業務過多「職員倒れそう」 忙しさに応援者も驚き /静岡

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8月26日にあった朝の打ち合わせは7月6日と一変し、応援者も含めて30~40人が参加した=中部保健所提供
8月26日にあった朝の打ち合わせは7月6日と一変し、応援者も含めて30~40人が参加した=中部保健所提供

 きょうも電話が鳴り始めた。受話器を取ると、別の電話が音を立てる。深夜の連絡に対応するため、スマートフォンを携帯した「泊まり番」の担当者は一睡もできなかったらしい。「本当につらい。職員がいつ倒れてもおかしくない……」。午前8時半。9月1日の中部保健所(藤枝市)の業務がスタートした。

 中部保健所の管轄は、藤枝市、焼津市、島田市、牧之原市、川根本町、吉田町。中でも、焼津市は新型コロナウイルスの感染者が、1日は36人、8月31日は47人、30日は13人――と政令市を除けば、他市町に比べて、確認数が多い。9月1日は児童福祉施設で職員と児童の計8人が感染するクラスター(感染者集団)も発生した。

 保健所の業務は、感染者の入院の判断▽どの病院に運び込むかの調整▽体調が悪化した濃厚接触者からの電話の対応▽感染者の資料の整理▽感染した場所の調査――などと多岐にわたる。自宅にいる感染者が車を運転できなくなれば、職員が病院に送り届けることもあった。中部保健所は17人の職員で、これらの業務を回す。

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