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ワクチン接種後に抗体が減るのは「想定内」? 免疫学者が語る真実

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新型コロナウイルスのワクチン接種準備が整った注射器=手塚耕一郎撮影
新型コロナウイルスのワクチン接種準備が整った注射器=手塚耕一郎撮影

 新型コロナウイルスワクチンの接種から一定期間が経過すると、免疫を担う抗体が減少するとの報告が国内外で出ている。加えて、ワクチン接種が進む国で感染の再拡大も起きている。これらに関連はあるのだろうか。抗体の減少は悲観すべきことなのか。免疫学が専門で大阪大名誉教授の宮坂昌之さんは、抗体の量だけにとらわれず、免疫機能全体にも注目すべきだと指摘する。【聞き手・渡辺諒/科学環境部】

病気によって減るスピードは異なる

 ――ワクチン接種から数カ月経過すると、抗体が減少するとの報告が相次いでいます。

 ◆抗体は、体内に侵入したウイルスに取り付いて、人の細胞への結合を邪魔し、感染や重症化などを防ぐ物質です。しかし、感染やワクチンで獲得した抗体の量が、長期間にわたって体内で維持される病気はほとんどありません。おたふく風邪やはしか、破傷風など一部の病気では20年以上続きますが、肺炎球菌では5年、百日ぜきでは3年で抗体が大きく減ります。インフルエンザは4カ月で半分に減ると言われています。新型コロナも呼吸器感染症で同様と考えれば、抗体が減るのは想定内でしょう。この抗体が長く維持される病気と、そうでない病気との違いは解明されておらず、免疫学の大きな課題の一つで、明らかになればノーベル賞級の成果です。

 ――抗体が減少すると、無防備になるのでしょうか。

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