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新型コロナ 豊中市・ワクチン 外国人、10言語で安心接種 全員に文書送付 会場に通訳 /大阪

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通訳スタッフ(左)のサポートで予診票に記入する女性。ネパール語やインドネシア語に対応できるスタッフもいた=大阪府豊中市のとよなか国際交流センターで、日高七海撮影 拡大
通訳スタッフ(左)のサポートで予診票に記入する女性。ネパール語やインドネシア語に対応できるスタッフもいた=大阪府豊中市のとよなか国際交流センターで、日高七海撮影

とよなか国際交流協と連携

 新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、豊中市は外国籍の市民へのきめ細かなサポートに取り組んでいる。接種券送付に合わせて10言語で記載した説明文書を外国人全員に配り、「とよなか国際交流センター」を接種会場にして通訳スタッフが対応。担当者は「誰もが納得し、安心して接種できることが大切」と強調する。【日高七海】

新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける女性=大阪府豊中市のとよなか国際交流センターで、日高七海撮影 拡大
新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける女性=大阪府豊中市のとよなか国際交流センターで、日高七海撮影

 8月下旬の日曜日、阪急豊中駅前の同センター(豊中市玉井町1)に設けられた接種会場。「タイ語」「フィリピノ語」などの表示を身に着けた通訳スタッフが、予診票の記入などを手伝っていた。朝鮮語によるサポートを受けたユ・ソンミさんは「個人接種の予約は難しく、どうすればいいのかと悩んでいた」とほっとした表情。この日は地域の高齢者らも含め、約80人が接種を済ませた。

 豊中市には外国籍の住民約6000人が暮らし、ワクチン接種は国籍にかかわらず全市民が対象。同市では個別接種が基本で、市民はかかりつけ医や市のウェブサイトなどを通じて予約し、医療機関で各自接種を受ける流れだ。ただ、ワクチン接種の際には、基礎疾患の有無▽投薬の状況▽過去の副反応――など注意点があり、予約手続きも含めて日本語が不自由な人には相当ハードルが高い。

 支援策は2020年12月以降、市役所と公益財団法人「とよなか国際交流協会」が協議を重ねてまとめた。21年6月下旬、ワクチンの基本情報や予約方法などについて、平易な日本語▽英語▽中国語▽朝鮮語▽タイ語▽インドネシア語▽スペイン語▽フィリピノ語▽ベトナム語▽ネパール語――の10言語で記した説明文を外国籍の市民全員に郵送した。同センターを接種場所に追加し、予約は原則としてウェブ(10言語で対応)で受け付け、通訳の希望も確認してスタッフを配置。7月初旬から接種を始めた。

 一人一人に多言語で通知を送るなどの対応は全国的にも異例とみられる。市と協会は普段から国際交流事業で連携しており、多言語による情報発信やスタッフ確保のノウハウがあったことから、円滑に対応できた面がある。市人権政策課の担当者は「保健所は手が回らないと思う。外国人支援の部署が動く必要がある」と指摘する。

 山本弥生・市人権文化政策監は「豊中のように都市部に外国人が暮らす街では、モデルケースになったのでは」と語り、協会の山野上隆史事務局長は「悩みや困りごとなども聞き、必要な支援につなげたい」と話している。

 センターでの接種は現在枠がなく、10月以降に再開する予定。とよなか国際交流協会(06・6843・4343)。

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