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「9・11」後の20年

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「9・11」後の20年

あの日から(その1) 今も忘れぬ、人落ちる音 13時間後、生還の元警官

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崩れ落ちたツインタワーの鉄骨で作った十字架を手にするウィリアム・ヒメノさん=米ニュージャージー州で2021年8月2日、隅俊之撮影
崩れ落ちたツインタワーの鉄骨で作った十字架を手にするウィリアム・ヒメノさん=米ニュージャージー州で2021年8月2日、隅俊之撮影

 どれだけ時間がたっただろう。がれきの中から担架で救出され、暗闇を抜けると、煙が立ちのぼる空に半月が見えた。けれど、見渡せど肝心のものがそこにない。人々を救出しようと自分が入った、あの二つのタワーが。そばで付き添う消防士に尋ねた。「全部どこにいったんだ?」「崩れ落ちたんだ」。この時、初めて涙がこぼれ落ちた。「俺は誰も救えなかったのか」

 2001年9月11日朝、テロリストに乗っ取られた旅客機2機がニューヨークの象徴だった世界貿易センター(WTC)ビルに突っ込み、高さ410メートル超の二つのタワーが崩落した。当時33歳で地元・港湾警察の巡査だったウィリアム・ヒメノさんは同僚と救助活動に向かい、生き埋めになった。

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