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「9・11」後の20年

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「9・11」後の20年

あの日から(その2止) 奇跡の救出、語り続ける 生き埋め、同僚は息絶え

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ヒメノさんと一緒に生き埋めになり、2回目の崩落で亡くなったペズーロ巡査=ヒメノさん提供
ヒメノさんと一緒に生き埋めになり、2回目の崩落で亡くなったペズーロ巡査=ヒメノさん提供

 

 「813、813」。がれきや鉄が降り注ぐ中、救援を求める警察コードを無線に叫んだ。だが、ほぼ全身を分厚いコンクリート板に覆われ、身動きできない。やがて真っ暗で静かになった。同僚のドミニク・ペズーロ巡査が隣で倒れていた。姿は見えないが、がれきの下敷きになったジョン・マクラフリン巡査部長の声が聞こえた。「(名前を)叫べ」。答えたのはウィリアム・ヒメノさんとペズーロ巡査だけだった。

 がれきから抜け出したペズーロ巡査は、上に開いていた小さな穴を見て、「助けを呼べるかも」と言った。マクラフリン巡査部長は「まずヒメノを救出し、それから私を救出しろ」と指示した。だが、ヒメノさんにのしかかるコンクリート板は動かない。「ダメだ。出してやれない」。午前10時28分。ペズーロ巡査が座り込んだ直後、今度は北棟が崩れ落ちた。

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