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ヤングケアラー

通学や仕事をしながら家族の介護をする子ども「ヤングケアラー」。将来が左右される深刻なケースも。

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ヤングケアラー支援に予算要求 厚労、文科両省が14日に会合

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厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影 拡大
厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

 家族の介護や世話に追われる子ども「ヤングケアラー」の支援を巡り、厚生労働省と文部科学省は共同プロジェクトチーム(PT)の会合を14日に開くことを決めた。支援策をまとめた5月の会合以来、4カ月ぶりの開催。両省は来年度の予算概算要求に支援の事業費を盛り込んだ。PT会合では、既に進めている支援の進捗(しんちょく)状況などを確認し、施策の充実を図る。【山田奈緒/デジタル報道センター】

 厚労省は概算要求で、ヤングケアラー支援のための新規事業を複数、盛り込んだ。自治体の先進的な取り組みを財政面から後押しする「ヤングケアラー支援体制強化事業」の創設▽各地にある当事者団体や支援団体の連携を深める「ヤングケアラー相互ネットワーク形成推進事業」の創設▽ヤングケアラーがいる家庭や育児に不安を抱える家庭に家事支援などを行う「子育て世帯訪問支援モデル事業」の創設――など。

 「ヤングケアラー支援体制強化事業」では、自治体が行う実態調査や、福祉、医療、教育など各分野のソーシャルワーカー向けの研修などの事業費を国が補助する。自治体が福祉事務所などに「ヤングケアラー・コーディネーター」を配置して民間の支援団体などとの連携体制を整えた場合や、当事者が支え合う「ピアサポート」などの活動に取り組んだ場合などにも事業費を補助することを想定している。

 文科省は、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーによる相談体制を充実させる事業などにヤングケアラー支援も含めた。学校現場で過度なケアを負担している子どもの早期発見を図る。

 概算要求を受け、両省はPT会合で各部署の支援策の進捗や、見通しなどについて、情報を共有する。政府は来年度からの3年間をヤングケアラーの認知度向上の「集中取組期間」と位置づけており、ヤングケアラーの早期発見や支援体制を早急に整えたい考えだ。

 また会合では、子どもへの啓発に活用する方針の漫画「リエゾン-こどものこころ診療所-」の原作者や漫画家からヒアリングする。この漫画は児童精神科医が主人公で、雑誌「モーニング」(講談社)で連載が続いており、ヤングケアラーもテーマとして取り上げられた。

 PTは今年3月に初会合を開催。全国調査の結果や当事者や専門家のヒアリングを踏まえ、5月の第4回会合で支援策をまとめた報告書を公表。報告書に「子どもらしい暮らしができずにつらい思いをしているヤングケアラーにとって青春は一度きりであり、施策について、スピード感を持って取り組む」と記していた。

【ヤングケアラー】

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