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第5波でも死者、重症者ゼロ 「墨田モデル」の病床確保策とは

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新型コロナウイルス対策について語る西塚至・東京都墨田区保健所長=同区で2021年9月2日午後2時4分、神足俊輔撮影
新型コロナウイルス対策について語る西塚至・東京都墨田区保健所長=同区で2021年9月2日午後2時4分、神足俊輔撮影

 新型コロナウイルスの第5波によって感染者が急増した東京都内で、8月にコロナによる死者や重症患者がゼロだった自治体がある。墨田区は8月中旬以降、入院を待たされる感染者も出ていない。コロナ病床を感染の拡大や感染者の特徴に合わせて確保・運用する戦略を実行してきたからだという。各地で医療体制が逼迫(ひっぱく)する中、どうしてそれが可能だったのか。病床確保の観点から「墨田モデル」を探った。

 墨田区の対策会議の資料にある病床の一覧には、見慣れない言葉が記載されている。「回復者病床」と「疑似症病床」だ。コロナ病床がない民間の病院にも設置されている区独自の制度で、感染症指定医療機関の都立墨東病院などにあるコロナ病床を有効活用するために考案された。

 「症状が回復し、感染性(他人にうつす可能性)も減った患者の病床を空けたいが、転院先が見つからない」。昨年秋、墨田区保健所や病院、区医師会などが参加して毎週開くオンライン会議で、墨東病院からこんな問題提起があった。

 墨田区保健所の西塚至所長は、…

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