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東京オリ・パラに見た心・体・哲学の融合 特別寄稿・林真理子さん

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林真理子さん=東京都千代田区で2017年10月10日、根岸基弘撮影
林真理子さん=東京都千代田区で2017年10月10日、根岸基弘撮影

 九月五日、ルイ・アームストロングの名曲「この素晴らしき世界」が、車いすの歌手によって歌われるうち、聖火が静かに消えた。

 これをもって東京オリンピック・パラリンピックが幕を閉じたのを、多くの人が安堵(あんど)を持って見つめたに違いない。

 大きな事故もなく暴動もなく、とにかく無事に終わったのである。全くこれほど開催前から非難にさらされたオリンピックはあるまい。反対派たちの声は政権批判へとなり、それは過激さを増した。それについてあれこれ言うつもりはないが、感動する心まで咎(とが)められることはない、というのが私の意見である。

 この夏、ふつうにテレビをつければオリンピックは放映されていて、すぐにひき込まれる。応援する、熱狂する、それは得がたい体験であった。この夏、オリンピックでは、新しいヒーローが次々と出てきて、新旧交代を告げた。体操の内村航平選手が鉄棒から落ちた時は、思わず声が出たが、橋本大輝選手が個人総合と鉄棒で金メダルを獲得してくれた。

 水泳では私たちがよく知っている選手たちがこぞって敗退したが、大橋悠依という選手が颯爽(さっそう)と現れて金メダル二つを手にした。…

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【東京オリンピック】

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