「気持ち悪い」虫、ヤスデが大量発生 例年より早い出現の原因は

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ヤンバルトサカヤスデの駆除剤を散布する市の委託業者=鹿児島市で2021年9月3日、足立旬子撮影
ヤンバルトサカヤスデの駆除剤を散布する市の委託業者=鹿児島市で2021年9月3日、足立旬子撮影

 多くの足を持つ見た目の気持ち悪さで害虫扱いされている外来ヤスデ「ヤンバルトサカヤスデ」がこの夏、鹿児島市内の住宅地で例年より2カ月も早く大量発生し、住民を悩ませている。何が起きているのか。現場を訪れた。【足立旬子】

 9月初め、市南部の高台にある住宅地の家の周囲には、体長2センチほどの茶色いヤンバルトサカヤスデの死骸がたくさん落ちていた。薬剤で駆除されたのだ。近くに住む60代の女性は「ヤスデがいるんじゃないかと思うと怖くて、8月は床にごろんと寝そべることもできなかった」。70代の男性は「夜になると壁をよじ登って天井まで達した」と話した。

 住民は、市が無料配布する駆除剤をまいたり表面がツルツルした養生テープを張ったりして、室内への侵入を防ごうとしているが、完全には難しい。刺激を与えると毒性のシアン化合物を含むガスを出すため、焼いたり熱湯をかけたりするのは厳禁だ。

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