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新型コロナ感染症対策に戦争用語を使うことの危うさ

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石井正己・東京学芸大教授
石井正己・東京学芸大教授

 新型コロナウイルス禍が国中に広がる中で、ウイルスを敵とみなし、感染症対策に「野戦病院」といった戦争用語を当てはめる言説がメディアを含め、社会にはびこっている。そのことの危うさについて、東京学芸大の石井正己教授(日本文学)が毎日新聞に寄稿した。

       ◇

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大が止まらず、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置になる地域が次々に増えた。その渦中で、延期されたオリンピックとパラリンピックがバブル方式で実施された。アスリートの活躍は誠に感動的だったが、開催が国民に高揚感をもたらし、感染症対策に緩みが出たと言われる。

 振り返れば、オリンピックを開催する際に発せられたメッセージは、「コロナとの戦いに打ち勝った証しとしてのオリンピック」だった。だが、それどころではなく、開催期間中に感染者が増えはじめ、オリンピック関係者と国民の溝が大きくなった。そして、いつの間にか、この言葉が聞かれることはなくなった。

 また、高齢者から始まったワクチン接種を行うときの合言葉は、「ワクチンという武器」だった。ワクチン接種を促進するため…

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