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第49回衆院選

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与野党から巨大経済対策案続々 規模ありきで算出根拠薄く

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与野党の大型経済対策案にくぎを刺す麻生太郎財務相=東京都千代田区の財務省で2021年9月7日、町野幸撮影
与野党の大型経済対策案にくぎを刺す麻生太郎財務相=東京都千代田区の財務省で2021年9月7日、町野幸撮影

 自民党総裁選(17日告示、29日投開票)の前哨戦が過熱し、野党も衆院選に向けて走り始めた。与野党からは巨額の経済対策案が相次いで打ち出されているが、その算出根拠は曖昧だ。新型コロナウイルス対策に伴う歳出の拡大で国の財政が一層圧迫される中、「規模ありき」の経済対策に問題はないのか。

 河野太郎行政改革担当相は10日、自民党総裁選への立候補を正式表明した記者会見で「GDPギャップが22兆円ある。平時の改革、有事の財政。未来に向けた投資が必要だ」と述べた。財政再建論者として知られる河野氏だが、コロナ禍で有事の今は、財政出動もやむを得ないとの考えをにじませた。

 GDPギャップは、日本の潜在的な供給力と実際の需要の差を数値化したものだ。個人消費などが落ち込んで需要不足になるとマイナスとなり、景気の減速要因となる。内閣府の試算によると、2021年1~3月期は約23兆円、4~6月期は約22兆円のマイナスになった。

 日本経済の需要不足分を大規模な経済対策によって補い、景気を押し上げる必要がある――というのが巨額対策論の発想だ。これは河野氏だけに限らない。

 同じく総裁選に立候補を表明している岸田文雄前政調会長は8日の政策発表会見で、10兆円規模の大学ファンドの年度内設置などを打ち出し「まずは数十兆円の経済対策をしっかり組んでいく」と訴えた。

 「サナエノミクス」と称する独自の経済政策を掲げる高市早苗前総務相は、物価安定目標2%の達成まで基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標を一時的に凍結し、積極的な歳出拡大を続けるべきだと主張。防災やインフラ整備などの公共事業に10年間で100兆円規模を投じる方針もぶち上げた。

 与党と対立する野党側も「大規模対策」という点では足並みをそろえる。

 立憲民主党の枝野幸男代表は7日に発表した衆院選に向けた「政権公約」の第1弾で、コロナ対策として最低30兆円規模の財政支出を伴う補正予算を編成する考えを示した。国民民主党も8月下旬、全国民への10万円の再給付など総額50兆円規模の経済対策を盛り込んだコロナ対策を打ち出している。

 しかし、こうした「規模ありき」の発想には専門家からも批判が出ている。…

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