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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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「アフガンには支援必要」 現地に残る日本人国連職員の覚悟

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タリバンの抵抗勢力を支持するデモの周囲を巡回するタリバン戦闘員=アフガニスタンの首都カブールで2021年9月7日、AP
タリバンの抵抗勢力を支持するデモの周囲を巡回するタリバン戦闘員=アフガニスタンの首都カブールで2021年9月7日、AP

 イスラム主義組織タリバンが制圧したアフガニスタンの首都カブールにとどまり、避難民や難民の支援を続ける日本人がいる。国連難民高等弁務官(UNHCR)カブール事務所のシニア緊急対応コーディネーターを務める森山毅さん。9日に現地からオンラインで毎日新聞などと記者会見し、「タリバン下」の今も活動を続ける上での困難な情勢を説明し、日本からの支援継続の必要性を強調した。【和田浩明/デジタル報道センター】

タリバン制圧の早さに「驚き」

 森山さんは米国の大学を卒業後、商社勤務などを経て1998年にUNHCRに入り、これまでイラク、イエメン、ソマリアなどで活動。カブール事務所には2020年9月から勤務している。

 森山さんによると、8月15日にカブールを制圧したタリバンの動きは予想より早く「驚いた」。当初はアフガン人の現地職員や協力する地元NGO関係者ら約1000人とその家族、特に多数派でタリバンの中心になっているパシュトゥン人以外の少数民族の安全確保など、懸念材料がいくつもあったという。

 治安の悪化のため、1カ月ほどはカブールから地方の活動地域を訪問できない状態が続いた他、バンカー(退避施設)に何度か身を隠すこともあったという。「事務所でも砲声や銃声が聞こえたことがありました」

タリバン「人道支援は継続して」

 その後、タリバン側と接…

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【アフガン政権崩壊】

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