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航空機製造からワインへ コロナ禍で苦境 社員発案、新たな挑戦

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輸入販売を目指すルクセンブルク産ワインを手にする小川航平さん=愛知県弥富市で2021年8月25日午前11時20分、太田敦子撮影 拡大
輸入販売を目指すルクセンブルク産ワインを手にする小川航平さん=愛知県弥富市で2021年8月25日午前11時20分、太田敦子撮影

 愛知県弥富市の航空機関連メーカー「エアロ」が、全く畑の違うワインの輸入販売に挑戦する。扱うのは国内にほとんど出回っていないルクセンブルクのスパークリングワイン。新型コロナウイルスの影響で航空産業が苦境に立たされる中、ワイン好きの社員の発案で新たな事業に乗り出す。

 同社は米ボーイング社の旅客機「787」などの組み立てメーカー。感染拡大に伴う航空機需要の低迷でボーイング社が減産し、大きな打撃を受けた。

輸入予定の3種類のルクセンブルク産ワイン=エアロ提供 拡大
輸入予定の3種類のルクセンブルク産ワイン=エアロ提供

 新事業のきっかけは、営業企画室の小川航平さん(30)のある出会いだった。2年前、フランス・パリで隔年で開かれる国際航空ショーを出張で訪れ、バーでスパークリングワインを飲んだ。「やっぱりフランスのワインはおいしいな」とラベルを見ると「ルクセンブルク」の文字。インターネットで調べると、小国だがワイン消費量が多く、国外での流通は希少とあった。

 その説明通り、出張土産にと探したが見つからず、小川さんは「次回の航空ショーで楽しみにしよう」と考えた。しかし、今年は新型コロナの影響で中止が決定。そんな時に取引先のフランス人とのワイン談議の中で出てきたのが、「クレマン」という、2年前に飲んだスパークリングワインの名前だった。シャンパンと同じ製法で造られ、名乗るには厳しい条件がある。シャンパンにも勝る人気だと初めて聞いた。

 航空業界を取り巻く環境が一変し、打開策が求められている時。運命的な縁を感じた小川さんは、ワイン好きの上司と早速プロジェクトをスタートさせた。酒類販売業免許を取得し、7月にはルクセンブルクの老舗ワイナリー「カーブ・ガレス」と輸入販売の独占契約にこぎ着けた。

 エアロは企業間ビジネスがメインで個人向けの経験はほぼない。名古屋商工会議所のアドバイスを受け、クラウドファンディングを活用し、商品の魅力と熱い思いをアピールすることにした。「泡がきめ細かく、すっきりして本当においしい」と小川さん。目標額100万円で450本、3種類のルクセンブルク産クレマンを輸入する計画だ。

 上司の鷹見祐助主幹は「成功すれば事業としてさらに広げたい。航空機の分野ではこれまで『安心・安全』を提供してきたが、そこに『楽しさ』も加えていければ」と期待する。クラウドファンディングは「CAMPFIRE」で24日まで実施。【太田敦子】

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