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関西スーパーなぜモテモテ? 7年越し「熱愛」、争奪戦の行方は

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関西スーパーの店舗=大阪市福島区で2021年9月5日午前11時22分、井口彩撮影
関西スーパーの店舗=大阪市福島区で2021年9月5日午前11時22分、井口彩撮影

 食品スーパーの草分け的な存在として知られる関西スーパーマーケット(兵庫県伊丹市)を巡る争奪戦が活発化している。7年越しで同社と“相思相愛”の関係を築いた百貨店大手「エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング」(大阪市)に、関西への進出を目指すディスカウントスーパー「オーケー」(横浜市)が対抗する構図だ。オーケーは5年前に関西スーパー株を買い集めた大株主で、H2Oにとっては因縁の相手。なぜ関西スーパーは他の流通大手から狙われるのか。そして争奪戦で何が焦点になるのかを探った。【宮崎泰宏、井口彩】

 「関西最強の『地域密着型食品スーパー連合』を目指したい」。8月31日の記者会見でH2Oの荒木直也社長は力を込めた。阪急阪神百貨店を傘下に持つH2Oは、関西スーパー株を10・65%保有する筆頭株主。この日の会見では関西スーパーを子会社化したうえで、来年2月にイズミヤなどH2O傘下のスーパー2社と経営統合すると発表した。会見に同席した関西スーパーの福谷耕治社長はH2Oが持つ関西でのブランド力に期待を寄せ、荒木社長とグータッチしてみせた。

 その3日後。関西スーパー株を7・69%保有するオーケーはH2Oに対抗する形で、関西スーパーを買収する意向をウェブページで表明。H2Oとの統合案が撤回されることを前提に、関西スーパーに対して1株2250円でTOB(株式の公開買い付け)を行うと説明した。前日の終値(1374円)を6割超も上回る異例の高値で、買収の“本気度”を示した。

「スーパーの女」のモデル

 流通大手2社が争奪戦を繰り広げる関西スーパーは1959年に故北野祐次氏らが創業した。同氏は70年代初めに生鮮食品の加工処理を店内で行うスーパー版「ジャストインタイムシステム」を開発。店頭の売れ行きに応じて加工し、品切れを減らす同システムは、同業他社も採用した。関西スーパーについて、H2Oの荒木社長は「関西スーパーは業界の草分け的な存在」と指摘。96年に公開された伊丹十三監督の映画「スーパーの女」のモデルにもなった。

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