研究スキル売買 8万円で購入した私立大教員の不安と背景
毎日新聞
2021/9/13 05:00(最終更新 9/14 20:57)
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研究者がインターネット上で研究技術を販売するビジネス「研究スキル売買」の存在が明らかになった。こうしたサイトを介して研究スキルを購入して学術論文を完成させた関東地方の私立大教員の40代女性が毎日新聞の取材に応じた。女性は国際学術誌へ投稿する論文に盛り込むデータの解析や本文の執筆などに関する研究スキルを約8万円で購入したという。スキルの購入を禁止する決まりはないが、女性は研究倫理違反行為に該当する恐れがないか不安を感じている。
8万円「投稿できるなら安い」
女性は2018年に大学の医療系学部に着任。医療現場での仕事の経験が長く、論文を執筆した経験が乏しかったため、所属先の教授に研究や論文執筆の指導を仰いだ。だが、「あなたからお金をもらっているわけではないから、教えるなんて思っていない」と突き放された。
教授から毎週呼び出され、「何で研究しないのか」「そういう人が大学の教員である必要はない」と何度も追い込まれた。研究者は、研究成果をまとめた論文が学術誌に掲載されなければ…
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