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米、テロの脅威「国外だけでない」 懸念高まる白人至上主義者
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2001年9月に起きた米同時多発テロでは、イスラム過激主義の外国人グループが犯行に及んだ。その後も米国内外でイスラム過激主義に影響されたテロが相次いだが、近年の米国では脅威の形が変わってきた。欧州の事例と共に検証する。
「米国への危害は国境の外から来るだけではない。国内で広がる暴力も危害を及ぼすことを私たちは目の当たりにしている」
同時多発テロから20年を迎えた11日、ブッシュ(子)元大統領は東部ペンシルベニア州で開かれた追悼式典で演説し、過激主義の脅威が米国内にあることを強調し、米国民に結束して内外の過激主義と戦うよう呼びかけた。
米国民に「国内テロ」の脅威を知らしめたのは、トランプ前大統領の支持者らが1月6日、米連邦議会に乱入した事件だった。米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は3月の上院公聴会で「国内テロがFBIにとっての最大の懸案だ」と証言。2019年6月に「人種的な動機に基づく暴力的な過激主義者」を最高レベルの脅威に格上げし、その状況が続いていると説明した。
FBIは国内テロに関し、国内暴力過激主義者(DVE)を「人種的な偏見に基づく差別的な暴…
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