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新型コロナウイルスのワクチンを巡り、SNSなどで飛び交う情報の中には、根拠のないデマも潜んでいるようだ。なぜデマが拡散するのか。社会心理学者の土田昭司・関西大教授に、人々がデマに取りつかれる理由を教えてもらった。
●不安な気持ちから
――ワクチンを巡りさまざまなデマが出回っています。
社会心理学の研究から、社会的に重要な事柄であればあるほど、また、その事柄に関する情報が曖昧であればあるほど、デマが発生しやすいことが分かっています。新型コロナのワクチンは、国民にとって重要な関心事です。加えて、ワクチンについて不明確なことがある曖昧な状態が、デマの温床になっています。
デマが広まるのは、人々に不安な気持ちがあるときです。身に迫った明確な危険なら、不安ではなく恐怖が生じます。その場合は、危険からただ逃げればいいので、デマが出回る暇はありません。不安は、危険があるかどうか言い切れないときに生じます。
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