路線バスが「移動期日前投票所」 投票率アップと経費削減期待 岩手

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路線バスの車内に投票箱などを設けた移動期日前投票所。八幡平市長選に向け、市選管職員がリハーサルをした=岩手県八幡平市役所で2021年9月10日、安藤いく子撮影 拡大
路線バスの車内に投票箱などを設けた移動期日前投票所。八幡平市長選に向け、市選管職員がリハーサルをした=岩手県八幡平市役所で2021年9月10日、安藤いく子撮影

 岩手県八幡平市選挙管理委員会は、市長選(19日告示、26日投開票)で投票箱を積み込んだバスが市内を巡回する「移動期日前投票所」を開設する。2013年に投票所を44カ所から15カ所に再編して以来、投票の機会を確保するため投票所まで臨時バスを走らせるなどしていたが利用者は減少。市長選ではバスが有権者の近くまで出向くことで、投票率アップと経費削減を同時に狙う。【安藤いく子】

 日ごろは県北バスの路線バス(定員75人)として使われている車内に、投票箱や記載台、受け付けを設け、座席には立会人が座る。ノンステップバスを活用するため、車椅子やベビーカーの利用者も段差を気にせず投票できる。

 10日には市役所の駐車場で、市選管職員がバスを使ったリハーサルを行った。有権者役の職員がバス前方のドアから乗り込み、受け付けを終えて中央にある記載台で記入後、そばにある投票箱に票を入れる流れを確認した。投票後は後方ドアから降りるため車内で混乱もなかった。

 市は人口減少にともない有権者数が減ったことなどから投票所を再編。投票所まで遠くなる有権者もいるため、平日に運行するコミュニティーバスの無料券を配布し、投票日と前日に無料臨時バスを運行してきた。ただ、両バスの利用者はピークの14年衆院選でも104人で、19年知事選は48人にとどまった。バスは投票所との往復だけで、ついでに買い物など用足しができなかったことも低迷の要因とみられる。

 移動投票所は、県内では一関市がすでに19年参院選でワゴン車に投票箱を設置し始めている。今回導入する八幡平市は経費削減効果にも期待する。これまで臨時バス7台を2日間走らせるのに約64万円かかっていたが、今回は新たに購入した機材の費用などを盛り込んでも約37万円。次回以降は約15万円に抑えられると試算する。

 バスは24日に県立平舘高校や再編された投票所があった計6カ所を巡る。同校には約40分、他5カ所は1時間半ずつ停車する。同市選管の担当者は「投票所が減り、今まで不便をかけていた地域もある。ぜひ利用してもらいたい」と話している。

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