島根原発2号機、規制委の安全審査通過 再稼働時期は明示せず

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中国電力島根原子力発電所。手前が3号機、奥左が1号機、奥右が2号機=松江市で2021年9月11日、本社ヘリから加古信志撮影 拡大
中国電力島根原子力発電所。手前が3号機、奥左が1号機、奥右が2号機=松江市で2021年9月11日、本社ヘリから加古信志撮影

 中国電力が再稼働を目指す島根原発の2号機(松江市)について、原子力規制委員会は15日、国の新規制基準を満たし審査書の内容が十分だと認めた。県庁所在地に立地する唯一の原発が、安全審査を通過した。

 これで審査を通った原子炉は10原発で計17基目、事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉としては、4原発5基目になる。再稼働には地元自治体の同意が必要で、中国電力は今後、島根県と松江市だけでなく、周辺自治体にも同意を求めるのかが焦点になりそうだ。

 中国電力は2013年12月、規制委に2号機の安全審査を申請。規制委は今年6月、審査書案を了承していた。規制委の事務局を担う原子力規制庁によると、その後の意見公募には156件寄せられたが、審査書案を修正しなければならなくなるような指摘はなかった。このため、規制委は15日の定例会で審査書の内容に問題はないと判断した。

島根原発2号機 拡大
島根原発2号機

 中国電力は原発の南約2キロ先にある「宍道(しんじ)断層」に関し、当初は東西方向に長さ約22キロと考えていた。しかし、政府の地震調査研究推進本部が新たに示した見解などを踏まえ、長さを約39キロに見直した。

 これに伴い、耐震設計の際に考慮する最大規模の揺れ(基準地震動)を、600ガル(ガルは加速度の単位)から820ガルに引き上げた。防波壁は、秋田県沖が震源の地震で起きる高さ11・9メートルの津波を想定することにした。22年3月までに、審査書に沿って安全対策工事を終える見通しだが、再稼働の時期は明らかにしていない。

 再稼働の地元同意を巡っては、中国電力は島根県と松江市にしか認めていない。一方、周辺の鳥取県や島根県雲南市など1県5市は、自分たちにも同意の判断をさせるよう求めている。

 島根原発は、3号機も稼働に向けて規制委の審査を受けている。1号機は既に廃炉の作業中だ。【塚本恒】

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