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コロナ対策、科学で先手を 東京大先端科学技術研究センター、児玉龍彦名誉教授

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児玉龍彦さん=東京都目黒区で、宮本明登撮影
児玉龍彦さん=東京都目黒区で、宮本明登撮影

 変異したデルタ株による新型コロナウイルスの新規感染者数のグラフは、高い頂に急峻(きゅうしゅん)な斜面を形づくっていた。東京大先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授(68)を訪ねたのは、その波が下降線をたどり始めた頃だった。人出は著しく減ってはいないのに、前週の感染者数を大きく下回っている。その理由を問うと、緊急事態宣言とは別の理由があるとの推論を展開する。

 「ようやくピークアウトしましたね」。研究室を訪ね、あいさつ代わりにそう切り出すと、児玉さんは複雑な表情を浮かべた。そのあいさつが短絡的であったことは、インタビューの過程で明らかとなる。

 「東京都の感染者が一気に増えて5000人を超えたと思ったら、急速に減り続けていると感じませんか?」。児玉さんの問い掛け通り、急激な減り方が気になってはいたが、確たる理由は見当もつかない。政府が抑制を呼び掛ける「人流」(人の流れ)は効果的に減っておらず、ワクチン接種も陽性者の多くを占める若者には行き渡ってはいない。「自粛慣れ」で感染対策の緩みを自覚している人も少なくないだろう。

 児玉さんは、新規感染者数の推移が描かれたグラフを見つめている。ここで新見解を示した。「新型コロナウイルスは約3カ月周期で感染を広げては衰えていく。デルタ株の波を見ていると…

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