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菅義偉首相の退陣表明後、報道各社の世論調査で自民党の支持率は上昇した。「菅さんでは衆院選を戦えない」と浮足立っていた党内には、一転して「危機は去った」という楽観論が広がる。いきおい、17日に告示された総裁選で8年8カ月余りにわたる安倍・菅政権を問い直そうとする機運は乏しく、決選投票まで見すえた多数派工作に各陣営の関心が集まっている。
総裁選は衆参両院議長を除く党所属国会議員票383票と党員・党友票383票の計766票で争われる。党員の声をより反映させるため2018年総裁選から同数になった。菅氏が勝利した20年9月は党都道府県連に3票ずつ配分する簡易型だったが、直後に衆院選を控える今回は「フルスペック」に戻した。
世論調査で人気が高い河野太郎行政改革担当相(58)=麻生派=は、発信力のある石破茂元幹事長や小泉進次郎環境相の支持を得て党員票で他候補に大差をつけたい考えだ。ただ、野田聖子幹事長代行(61)=無派閥=が16日に立候補を表明し、党員票の行方は読みにくくなった。一方、党内のベテラン議員には「異端児」と呼ばれた河野氏の政策や政治手法への懸念が強く、麻生派も河野氏と岸田文雄前政調会長(64)=岸田派=で支持が割れている。
1回目の投票で過半数を取る候補がいない場合は上位2人による決選投票になる。決選投票では、国会議員票383票と都道府県票47票で争われる。都道府県票は1回目の党員投票を都道府県ごとに集計し、得票数の多かった方の票となる。つまり党員票の重みが減るため、河野氏陣営は1回目の投票での勝利を目指している。50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする政府目標の達成に向けて原発の再稼働を容認し、脱原発の持論をひとまず封印したのも、国会議員票対策の一環とみられる。
ただ、こうした柔軟路線は…
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