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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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被災地で進む高齢化と過疎 「特例」移住者に存続託す養殖漁業

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イワシの水揚げで活気づく石巻漁港=宮城県石巻市で2020年2月20日、百武信幸撮影
イワシの水揚げで活気づく石巻漁港=宮城県石巻市で2020年2月20日、百武信幸撮影

 東日本大震災で被災した宮城、岩手の水産業は、今も震災前の水準を回復できていない。主力産業の水産業の衰退は、高齢化や過疎が進む地域の存続を脅かす。鍵になるのは新たな担い手の存在だ。大阪から宮城・石巻の漁村に「Iターン」した男性を通して、水産業復興の処方箋を探る。【深津誠】

 入り組んだリアス式海岸に沿って漁村集落が連なる石巻市雄勝町。震災で人口が激減した町に、三浦大輝さん(26)は約4年前、漁師になるため移住した。地元漁協の組合員となり、養殖業に必要な区画漁業権を得て、今春カキの初出荷にこぎ着けた。「こんなに早く希望がかなうとは」と語る。

 三浦さんは雄勝町小島地区の災害公営住宅に住む。28世帯が暮らしていた地区は津波で全て流された。高台の住宅に移ったのは7世帯。そのうちの一人、佐藤一(はじめ)さん(51)が三浦さんの親方だ。

 以前なら移住者の漁業権取得は考えられなかった。地元に住居を構え、毎年一定期間、漁業に従事しなければ免許は与えられない。漁場には地元漁師のいかだが張り付き、「よそ者」が入り込む余地はなかった。それが震災で一変した。雄勝の人口が4分…

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