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欧州総局長、外信部長などを歴任した小倉孝保論説委員のコラム。

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メルケルさんの大勝負=小倉孝保

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メルケル首相=ベルリンで2019年7月20日、念佛明奈撮影
メルケル首相=ベルリンで2019年7月20日、念佛明奈撮影

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 1982年から16年にわたりドイツ首相を務めたヘルムート・コールは総選挙に4度、勝利している。選挙に強いとされた安倍晋三前首相の3度よりもさらに多い。もちろん戦後ドイツの「最多勝」である。

 その実力者、コールに見いだされたのがアンゲラ・メルケル現首相だ。東独に育ち、東西ドイツ統一(90年)直後、与党キリスト教民主同盟(CDU)の候補として連邦議会選挙で初当選している。「コールのお嬢さん」と呼ばれた彼女は、日本流では「コール・チルドレン」の一人である。

 今ではすっかり「欧州のお母さん」的存在のメルケル氏には、政治家として、のるかそるかの勝負の時があった。CDUは98年の選挙で下野し、政治資金を巡るスキャンダルに見舞われる。幹事長になった彼女は99年12月、コールの責任を追及する原稿を…

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